国内初となる海上モビリティ向け次世代海上デジタル通信規格VDESの実証評価システム提供および評価サービスの受付を開始いたしました。
~沿岸域と港湾施設における通信品質評価によって次世代海上通信の社会実装に貢献~
海洋DXの推進によって「One Ocean」実現を目指すフューチャークエスト株式会社(福岡市 代表取締役 瀧本朋樹 以下「当社」)は、2024年から段階的に施行されていく次世代海上デジタル通信規格VDES(VHF Data Exchange System)(注1)の国内初(注2)となる実証評価システムの提供、および同システムを用いた受託評価サービスの受付を開始いたしました。
■ 現状
次世代海上デジタル通信規格VDES通信の世界的な実用化が進む中、港湾施設管理や航路運営においては、例えば電波強度、通信距離、島陰などの地域・海域特性を踏まえ、いかなる通信品質で情報サービスを提供できるかを予め認識、環境評価をしておく必要があります。しかし、そのための評価サービスや機器提供が無いのが現状です。
■ 沿岸域整備計画立案のためのサービス
当社は沿岸域と港湾施設における通信環境・通信品質評価を行うためのシステム提供を行ってまいります。これによって、VDES通信への対応を予定する港湾・航路を司る事業者様が、海洋DX時代に向けた具体的な整備計画をいち早く立てていくことが可能となります。
■ 当社の独自性
当社の評価システムは、コンピュータ上でのシミュレーションと異なり、実際にVDES通信上での挙動、通信特性の詳細を明らかにすることができます。港湾・水域施設における評価サービスの具体的機能例としては、エリア内の電波強度を実測し、実際の海陸間の通信環境を“見える化”したヒートマップの製作が挙げられます。
★ VDES評価システムの提供
御対象:行政機関、研究機関、船舶・海上向けソフトウェアコンテンツ開発会社等
提供方法:VDES評価システムの販売またはレンタル
構成:可搬式評価システム本体、海上用評価用端末、アンテナ(陸上用、海上用)
提供価格:500万円/月から(レンタル、諸経費別)
提供開始:2023年4月予定
受注実績:2件
※免許申請に関係する調整についても弊社で承っておりますので、当社営業担当に御相談ください。
★ VDES評価システムを用いた受託評価サービスの提供
御提供例:
・特定海域におけるVHF帯海上電波強度の評価
・VDESを用いた海陸間実海域通信品質評価
御対象:行政機関、研究機関、港湾コンサルティング会社等
提供開始:2023年4月予定
■ 今後について
ドローン、自律船を含む海上モビリティの推進・普及と連携した、通信ニーズに対応する開発を進めてまいります。評価用ネットワークの構築を進めながら、国内外からの委託業務を通じ、2023年度は約5,000万円の売上を見込んでいます。
注1)VDES(VHF Data Exchange System)は、AIS(船舶自動識別装置)システムを拡張し、大型船舶を対象とした双方向の次世代海上デジタル通信規格である
注2)自社調べ 日本国内における「プレスリリース配信サービス」にて2023年1月末までの期間で検索(2023年2月)